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2007年06月17日 (日) | 編集 |

【映画】『ザ・ロック』
内容
脱獄不可能の刑務所があったアルカトラズ島に、神経性毒ガスを奪ったテロリスト軍団が観光客を人質にしてたてこもった。タイム・リミットは40時間。FBIは化学兵器のスペシャリスト(ニコラス・ケイジ)と、33年前アルカトラズ島を脱獄したという男(ショーン・コネリー)を「ザ・ロック」と呼ばれる鉄壁の要塞へと送り込む。
『ビバリーヒルズ・コップ』『トップガン』のプロデューサーコンビ、ドン・シンプソン&ジェリー・ブラッカイマーによる、スリリングなアクション大作である。『アポロ13』のエド・ハリスが、「テロを決行しなければならなかった」テロリストのリーダーとしての内面的葛藤を熱演してみせる。監督はマイケル・ベイ。
いわゆるハリウッド的アクション大作。つっこみどころもあるけれど、勢いがある無難な作品。BGMも良かった。
敵役のハメル准将(エド・ハリス)が、悪役なのに「愛国者」という皮肉な役割を、渋くていい味を出して演じていたのが印象的でした。ショーンコネリーも、さすがの存在感。ちょっと狙いすぎで派手なアクションと、カーチェイスはいらなかったり、後半ダレてしまったのが気になりました。あと、緑の玉の毒ガスが「クリスマスの飾り」か「海ぶどう」に見えて笑えます。
しかし、テレビ放送では、カットが多すぎて、とても残念ですね。
2007年06月16日 (土) | 編集 |

『赤い指』/東野 圭吾
内容
直木賞受賞後第一作。構想6年の後に書きあげられた書き下ろし長編小説、ついに登場! 身内の起こした殺人事件に直面した家族の、醜く、愚かな嘘に練馬署の名刑事、加賀恭一郎が立ち向かう。ひとつの事件を中心に描き出されるさまざまな親子像。東野圭吾にしか書き得ない、「家族」の物語。
『放課後』でのデビューから数えてちょうど60冊目にあたる記念碑的作品。
犯罪を越えたその先に、本当の闇がある。二日間の悪夢と、孤独な愛情の物語。
ミステリー的な面白みは少なく、「家族の絆」をテーマとした怖い作品。期待が大きかったのか、拍子抜けしてしまった。
皆が利己的でバラバラな家族を中心に、どの登場人物にも感情移入できないまま、救いようの無い話が続き、ラストで少々救われるという展開。でも、トリックも将棋の相手も、すぐに想像ついてしまうものでしたね。「老人介護」「少年犯罪」「家庭崩壊」と社会問題を扱っているけれど、掘り下げが甘く中途半端でいまいちだったのが残念でした。
2006年09月18日 (月) | 編集 |

『オウエンのために祈りを〈下〉』/ジョン・アーヴィング
内容
オウエンは学校新聞編集長として活躍しながら、ぼくの面倒を見続けた。泥沼の様相を呈し始めたヴェトナム戦争行きを熱望し、一方ぼくには大胆な方法で徴兵を免れさせた。予知力を持つオウエンがひどく怯える夢の正体は?すべては神の計画という彼の言葉は真実なのか?そして一切不明だったぼくの父の正体は?謎が一挙に解明される衝撃のラストシーンへと、物語はなだれ込む。
主人公「ジョン」と、風変わりな親友オウエンとの成長物語。
張り巡らせた伏線を、感動のラストに導くという形式だったのですが、ラストが簡単に予想出来てしまうので、残念でした。期待が大きすぎたのかラストが、すべての肝であるだけに、最後にがっかりと言った感じでした。オウエンの死の夢も、バスケットの練習も、主人公が徴兵を免れた謎も、よめてしまっていた。ジョンの父も、単に候補者の一人であり、意外という程の人物ではなかったし。
また、キリスト教・ベトナム戦争・アメリカの政治・文学等のテーマが語られていましたが、一部は面白かったけれど、一部作者の押し付けには、鼻白んでしまった。主人公の現在と、繰り返される思わせぶりな言い回し、間延びした部分が多々あり、堂々巡りな感じでした。そんな箇所は割愛して、もっとシンプルにまとめてしまった方が、全体として良かったのではないかな。物語の中心、主人公やオウエンに、感情移入する程の魅力が足りなかった点も惜しい。前半同様、愛すべき母タビーに関わる部分だけは面白く、死んだ母の嘘と謎を追いかける部分は楽しめました。しかし、肝心の「奇跡」への思い・扱い・展開が、いまいちで厳しかったですね。
2006年09月17日 (日) | 編集 |

『オウエンのために祈りを〈上〉』/ジョン・アーヴィング
内容
5歳児ほどの小さな身体。異星人みたいなへんてこな声。ぼくの親友オウエンは、神が遣わされた天使だった!?宿命のファウルボールによる母の死。前足を欠いたアルマジロの剥製。赤いドレスを着せられた仕立用人台。名人の域に達した二人組スラムダンク。―あらゆるできごとは偶然なのか?それとも「予兆」なのか?映画「サイモン・バーチ」原作。
主人公「ジョン」と、風変わりな親友オウエンとの成長物語。
この前半では、主人公の母タビー・ホイールライトの魅力的でセクシーなキャラクターが光っていました。それゆえに、タビーの唐突な死はとても哀しい。
「キリスト教」をテーマにしているので、教会の描写や宗派論が多く、馴染みが薄い分ちょっと難しかったですね。しかし、ジョンの現在の生活の描写が、無駄に多かったような気もします。もっと縮小した方が、間延びしなかったと思います。そして、前半では、謎は謎のまま。思わせぶりなまま、後半へ続きます。
2006年09月16日 (土) | 編集 |

『健全な肉体に狂気は宿る―生きづらさの正体』/内田樹,春日武彦
内容
身体で考える哲学者と、中腰で生きる精神科医の、異色・生き方問答。
30代女性を縛る「自己実現」イデオロギーの呪縛を、解き放とう!生存戦略としての中腰姿勢、未来への敬意、そして身体信号に向き合うことを、今こそ見直そう!
生きづらさを、晴れやかに解き放つヒント。「閉じられた心の世界」を打ち破る精神科医と、「身体からの信号」に耳を澄ます仏文学者の説教ライブ。
仏文学者・内田氏と精神科医・春日氏のいいたい放題、辛口対談。
内田氏のかなり独断的な物言いには、つっこみを入れたくなる所も多々あり、いまいちでした。が、その分春日氏の少ない発言が光っていて良かったです。彼の「精神科医としての本音」や、人間が精神的に健康である条件(・自分を客観的に眺められる能力、バランス感覚。・物事を保留しておける能力、中腰の姿勢に耐えられるだけの余裕。・秘密を持てる能力、自分だけの世界を持つ楽しさ。・物事には別解があり得ると考える柔軟性。)等なかなか面白く、春日氏の単独本を読んでみたくなりました。
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